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バゲットの秘密 ~トラディション”Tradition"の歴史


言わずもがな、フランス人にとってPainとは

食品のひとつという概念を超えた、生活の一部であり、

毎日のテーブルになくてはならない、唯一無二の存在。

私がこれまで3年間フランスに住んで来て、このことは最も身近に感じて来たことのひとつでもあります。

でも、このサイトでフランス人の生活に根付くPainを、特に親しみ深いバゲットを

具体的に取り上げてみよう!と思い立った矢先に、大きな壁に打ち当たりました。

それは、こんなに毎日のように接しているバゲットだけれど、

バゲットには一体どんな種類があって、はたまたどんな歴史があるのか?というのを

全く知らなかった、ということ。

実は、薄々気付いていたことではありました。

行きつけのBoulangerieに行くと、いつも決まって”Tradition”というバゲットを買っていたのですが、

実はそれ以外にも、バゲットという名前のつくパンは

多くのBoulangerieに常時4〜5種類はおいてあるのです。

大抵Farine(小麦粉)が表面に多くついているTraditionをはじめ、

大きさ、形は同じようだけれど、見た目がごくシンプルなその名もBaguetteというパンがあったり。

そして“Tradition”という名前のバゲットは、大半のBoulangerieで売っているけれど

そもそも何を指してTraditionというのか・・・?はわからずじまい・・・。

今回色々と調査してみたところ、周囲のフランス人でさえも詳しく知っている人は少ない、“バゲットの奥深さ”を知ることとなりました。

☞Baguette de Tradition françaiseとは・・・

先ほどお話した通り、大半のBoulangerieに置かれている”Tradition”というバゲット。

これらバゲットを買うと、通常こんな紙袋に入ってきます。

“Baguette de Tradition française” これが、これらバゲットの正式名称のようです。

他のバゲットは、手で持つところだけ、一枚の薄っぺらい紙でくるっと巻かれただけの状態で渡されることが大半なのに、

このTraditionだけは、一本一本専用の紙袋に入れられて、明らかに特別扱い。

そう、このTraditionは、やはり特別だったのです。

🌸

バゲットのメインの材料、それは言わずと知れた小麦粉(Farine)ですが、

フランスには数多くの製粉工場(meunerie)があります。

Traditionのための小麦粉は、“ある特別な規定に沿った厳選された製法で作られた小麦粉である”という点が特別で、この規定に沿わずに製造された小麦粉は、Tradition用の小麦粉にはならないとのこと。

フランスにはいくつかのメジャーな製粉工場で作られた小麦粉のブランドがあり、

例えばFestivalやRetrodor、Banette、Baguépiなどがあります。

これらも多くは上記製法で作られた小麦粉となっており、この小麦粉を使ってバゲットを作っているBoulangerieも、フランスには多くあります。

🌸

さて、ではBaguette de Tradition françaiseを作るためには

この特別な小麦粉だけを材料とすれば良いかというと、そうではありません。

先ほどお話した“ある特別な規定”というのは、Traditionを作るための細かいルールのことで、そこにはルールに沿って作られた小麦粉を手にしたBoulangerが、

“その後どのような水を使い、どのような材料を追加し、発酵手順を踏むか・・・”

なども細かく規定されているのです。

・・・よって、Traditionというバゲットは、

「製粉工場で特別な工程を踏んで作られた小麦粉をベースに、それぞれのBoulangerがTradition用の規定に沿った方法で作り上げたバゲットである」

と定義づけることが出来ます。

各BoulangerieでTraditionとして売られているバゲットが、名前は同じであれそれぞれに異なっていて、でも同じ名前がついて売られているのには、そんな背景がありました。

☞まだまだ新しい。バゲットの歴史

今やバゲットとは、フランスの食生活を支える唯一無二の存在である

ということは冒頭にもお話しましたが、

実はこのバゲット、戦後に生まれたもので、まだまだ歴史としては浅かったのです!

🌸

フランス人が何世紀にも渡って親しんできたパンとは、

いわゆる“田舎パン”と言われる、茶色掛かっていて酸味が強く、重たいパンでした。

もちろんパンを製造する大工場はないため、ほとんどが手ごねで、

作り上げるまで長い時間がかかるものでした。

しかし1950年代以降、戦後の都市で、新しいタイプの白いパンが生まれました。

これが、これまでの重たい、酸味の強い固いパンとは違い、

ソフトで酸味がなく軽い食感のバゲットです。

産業の発達で、これまでの手ごねから機械による製造も可能になり、

製造にかかる時間はそれまでの3分の1になったそう。

しかし、良いことずくめではありませんでした。

白いフワフワ感を出したり製造を容易にするために、パン職人たちは多くの添加物を入れるようになったのです。

こんな問題点を生みながらも、

軽くてソフトなパンは、都市の人々にもパン職人にも好都合の“うける”パンとなり、発展していきました。

🌸

この状態に待ったをかけたのが、1993年に出されたLe pain de tradition françaiseの規定でした。

万人に好まれるように、作りやすいようにと、多くの添加物を入れ、いわゆる“汚染”されていったバゲットを、

フランスの伝統あるバゲットとして、正しく立て直そうとした規定だったのです。

規定には、こんな内容が含まれているそうです。

●各工程で材料を冷凍してはならない

●規定以外の添加物を含んではならない

●一定基準の小麦粉を利用すること

●飲用水を利用すること

●一定基準の塩を利用すること

●一定基準のイーストを利用すること

・・・など。

今や毎日のテーブルに欠くことが出来ないバゲットも、実は戦後に生まれた新しいタイプのパンでした。

そして、苦い歴史を経て形作られてきたパンなのですね。

☞まとめ

日々口にするバゲットに、フランス人が辿って来たこれまでの歴史を垣間みることができました。

Traditionというバゲットは、ひとつの規定に沿ったバゲットではあるけれど、

生き物のように、日々の天候、湿度、ひとつひとつの材料の状態によって日々変わるものであるとも言われています。

これから、パリのBoulangerieを少しずつ紹介していきますが、そんな日々変わるバゲットの様子もお伝えしていけたらなと思います (^^)

参照・出典:"Tarte en Cuisine" http://tarte-en-cuisine.blogspot.fr/2012/05/la-baguette-tradition-kesako.html

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